山田祥平のRe:config.sys - 行きはよいよい、帰りは……。
『マンションの耐震強度偽装が問題になっているが、マンション業界というのは、本当にそこに暮らすことになる人のことを、真摯に考えているのだろうかと思うことがある。
ちょっと前に、インターネット対応といった謳い文句が流行ったが、気になってモデルルームをのぞきにいくと、単に各部屋に電話のコンセントがあるだけとか、電話2回線が部屋に引き込めるだけというものだったりした時代もあった。
過去に見たモデルルームでは、玄関の戸袋スペースがネットワーク機材の置き場になっていて、そこに回線コンセントが設けられ、ルータやハブをそこにおき、各部屋のLAN端子に配線されていて感心したのだが、それも一瞬、そのスペースに電源コンセントがないことに気がついてしまった。係員に説明を求めてもラチがあかず、あきれてしまった覚えがある。さすがに最近では、そういう物件は見かけなくなったが、今でも、ブロードバンド対応マンションは、たいていが、集合住宅用にMDF周辺にVDSLモデムを置き、各戸へは電話線を使って配信するといったものになっている。プロバイダーはあらかじめ決められた業者を使わなければならないなど、いろいろな制限がある。
もう、10年以上前から、こういう時代がくることはわかっていたはずで、特に、ヒトの未来を豊かにする住宅をプランニングする会社がこういうことでどうするのかと思う。少なくとも、これから建設されるような集合住宅なら、各戸が自分で選んだ任意の電気通信事業者の光ファイバーを、理想的には複数本引き込めるようにしてあるべきだろう。
マンションは、3年や5年で捨てる耐久消費財ではない。もしかしたら、これから数十年を過ごすことになることだってあるわけだ。何十年ものローンを背負い、これからの暮らしの夢を託すのが住宅だ。10年先を想像できない人々が、マンションなんて企画してはいけないと思うのだ。
量販店等で各種のテーブルタップがズラリと並んでいるのを見ていつも思う。見栄えを気にしながらもタコ足配線をしなければならないくらいに今の家屋にはコンセントが少ない。設計者は、デジタル家電をほとんど持たず仙人のような暮らしをしているのだろうか』
なるほどねー、
自分はまだそこまで考えて住居選びしたことないからなぁ。
なんせ高校を卒業して田舎を出て、それから最近まで住んでたのは下宿や寮ばかり。ネット環境なんか気にしようにも、そのしようがなかった。
今住んでるところが賃貸だけど初めてのマンションで、選んだ時は物件を選ぶ目もなかったから「次からの見る目を養うためにもまずは住んでみる」程度の気持ちで少ない条件だけで選択。ネット環境は「電話線が通ってればいいや」ぐらいしか考えずに選んでた。まぁそのせいで光ネットワーク環境の導入が遅れちゃったんだよね。1年ぐらい前にやっとVDSLで導入できた^^
自分みたいに賃貸なら、気に入らなければ引っ越せばいいだけなんだろうけど、買うとなると当然慎重になるだろうね。やっぱ堂々と「インターネット対応」と書いておきながら電話線のみって、その会社自体を疑っちゃうね。
さすがに今はそんな酷い物件は減ったらしいけど、その今のマンション、10年後の日常を見据えているのかな?